R3年度事業報告書
2022.08.30
令和3年度事業活動報告
Ⅰ. 理事会
提案日 |
決議事項同意者 |
協議内容等 |
(第1回理事会) 令和3年5月25日(火) *提案書発送日
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理事 根本芳夫 樋園洋一 日暮加代子 仁和陽介 大澤公子 根本圭介 監事 富澤捷男 小山憲一 |
〔議決事項〕 第1号議案 令和2年度事業活動報告について 第2号議案 令和2年度収入支出決算報告について 第3号議案 理事及び監事の任期満了に伴う新役員等候補者(案)について 第4号議案 評議員辞任に伴う評議員候補者の推薦について 第5号議案 評議員会の内容について
〔報告事項〕 1. 入居者の状況について
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(第2回理事会) 令和3年6月16日(水) *提案書発送日
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理事 根本芳夫 樋園洋一 日暮加代子 仁和陽介 大澤公子 根本圭介 監事 富澤捷男 小山憲一 |
〔議決事項〕 第1号議案 理事長の選任について 第2号議案 施設長の選任について 第3号議案 嘱託職員就業規則の変更について
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(第3回理事会) 令和4年3月18日(金) *提案書発送日
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理事 根本芳夫 樋園洋一 日暮加代子 仁和陽介 大澤公子 根本圭介 監事 富澤捷男 小山憲一 |
〔議決事項〕 第1号議案 令和3年度収入支出補正予算(案)について 第2号議案 令和4年度事業計画(案)について 第3号議案 令和4年度収入支出予算(案)について 第4号議案 就業規則の変更について 第5号議案 給与・退職金規程の変更について
〔報告事項〕 (1)新型コロナウイルス感染状況について (2)介護ロボット導入及び補助金の申請について |
Ⅱ. 監事会
日時・場所 |
出席者 |
協議内容等 |
(第1回監事会) 令和3年5月24日(月) 午前10時30~12時5分 特別養護老人ホーム ゆいの杜 |
監事 富澤捷男 小山憲一 |
・令和2年度事業活動の監査 ・令和2年度収入支出決算の監査
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Ⅲ. 評議員会
提案日 |
決議事項同意者 |
協議内容等 |
(第1回評議員会) 令和3年6月10日(木) *提案書発送日
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監事 長友賢一 青木厚志 岩本文子 榛澤英二 石井 巧 奈尾 真 田中慎吾 |
第1号議案 令和2年度事業活動報告について 第2号議案 令和2年度収入支出決算報告について 第3号議案 理事及び監事の選任について 〔報告事項〕 入居者の状況について
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Ⅳ. 評議員選任・解任委員会
提案日 |
決議事項同意者 |
協議内容等 |
(第1回評議員選任・解任委員会) 令和3年6月2日(水) *提案書発送日
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監事 小山憲一 玉川弘美 宮嶋駿輔 |
第1号議案 評議員の選任について
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Ⅴ. 管理部門
【 管理部門 】
1 職員体制
介護職員の人員配置(2:1)を考慮し平均介護度・利用率のバランスに対しての人員配置を考慮している。生活相談員1名、ケアマネジャー2名を配置し役割を明確化している。人材管理を行う専門委員会を設立し、それを作業療法士が兼務したため、柔道整復師1名を常勤雇用した。その結果、機能訓練指導員が2名に増員され、機能訓練に関しても多角的な視野でのアプローチが可能になった。
令和3年3月31日現在
職 種 |
人員 |
職 種 |
人員 |
施設長 |
1 |
管理栄養士 |
1 |
事務職 |
3 |
看護職 |
7(3) |
生活相談員 |
2(1) |
機能訓練士 |
2 |
介護支援専門員 |
1 |
介 護 |
58(18) |
※( )内は非常勤の内訳
2 職員研修
職員研修については、新人研修を手厚く実施した。外部研修に関しては、オンラインでの学びの機会を作り、実務者研修受講希望者の資格取得斡旋を行った。また、内部研修はOJTに加え振り返りの研修を設け、指導に就く側も指導を受ける側も学べる機会を作ることに注力した。例年通り研修ニーズを研修委員が取りまとめ、講師は各部門及び委員会が担当した。
行政機関より定められた事故防止、感染予防の研修を年2回実施した。
(1) 新人研修
身体拘束適正化に定められた、尊厳を保つために法令順守することが介護の工夫を生み、その人らしさを実現することを念頭に、権利擁護について実施。一月後を基準として振り返り研修や実技、パソコン操作の振り返りを行い職員育成と定着に努めた。
(2) 中途採用者研修
経験や本人が保持している知識技術をOJTで評価しながら、個別の育成計画を設けた。また、施設職員の心得、業務遂行上の役割など各セクション共通の研修を実施した。
(3) 内部研修
内部研修は定例研修として年間計画を作成し、実施をした。全体会議を活用し、看取りの研修・感染症の研修(勉強会)を推進した。トランスファーや食事介助、トロミの作り方、心肺蘇生など実技に関わる部分も実践した。
年間計画による研修
4月 身体拘束の認識調査
5月 法令遵守
6月 終末期介護
8月 事故対策の基本
9月 感染予防研修(ノロウイルス嘔吐キットセット対応)
10月 認知症と接遇に関して
11月 権利擁護について
12月 24時間シートの作成と記録
2月 事故対策事例検討
3月 移乗移動と褥瘡予防・対策
その他実施した研修
6月 感染予防研修 (手洗いチェク)
3月 新型コロナウィルス対応についての検討、BCPを視野に入れた再発防止と再発時対応の整理
(4) 管理者等研修
管理者職員としての育成を目的とし、組織としてのマネジメント及び役割を学び、効率的、効果的な管理体制の構築をすることを重点項目し、役職者の不安やストレス解消ができるようにOJT研修を通して支援をした。
(5)外部研修
新型コロナウィルス禍の中で施設職員に対し、外部の研修としてオンラインを活用した機会を提供することで、知識・技術・倫理等専門職としての資質向上に努め、職員が希望する研修があれば、参加できるように勤務調整を図り推進した。
・ユニットリーダー研修
・非常時の栄養補給、食品について
・感染症予防講座
・さいたま市主催看取り介護について
・BCP策定講座
3 各委員会活動
各委員会を10設置。各委員会の発案から、具現化までを委員が中心となり、各部署に働きかけることにより各専門性、意識等の向上を図り、運営を行うことができた。
(1) 行事・レク委員会
季節行事の立案、実施。
(2) 給食委員会
食事に関わる全ての向上に向けた立案と実施。
(3) 広報委員会
ご利用者、ご家族、地域に向けた広報活動。
(4) 安全管理・防災委員会
安全管理・防災の向上に向けた立案と実施。
(5) 事故防止対策委員会
事故予防と再発防止に向けた立案と実施。
(6) 感染・褥瘡予防対策委員会
感染(特に新型コロナウィルス対応を中心とする)・褥瘡予防の治癒に向けた立案と実施。
(7) 権利擁護委員会
身体拘束廃止、個人情報保護、虐待防止に向けた立案と実施。
(8) 排泄・入浴委員会
排泄・入浴に関わる全ての向上に向けた立案と実施。
(9) 教育・記録・ユニットケア委員会
教育・記録・ユニットケアに向けた立案と実施。
(10) 身体的拘束適正化委員会
身体拘束適正化指針の理解と実践に向けた取り組みの実施。
4 各会議
各種会議は次の通りとし、各種会議を通して、より良い運営や利用者の処遇を図った。当該部署のみならず、議題に合わせ会議体においても多職種連携行い、参加・意見交換を行った。
・セクション会議
・職員全体会議
・事務部門会議
・生活支援・健康推進部門会議
・医務部門会議
・ユニットリーダー会議
・ユニット会議
5 稼働率
(1)稼働率を97%に設定し、目標に向けて次の取り組みを実施。
①退居から、新入居者の入居期間の短縮。目標期間を2週間以内とし、待機者事前面談や家族との情報交換、広報誌の送付なども実施した。
②日常の健康管理・感染防止対策・事故防止対策を徹底し、入院日数の削減を図った。
【介護サービス部門】
<基本的な方針>
今年度の年間稼働率は平均96.8%という結果だった。
また、日常の健康管理や新型コロナウィルスを始めとした、感染症の予防対策を徹底することで、入院日数の削減を図った。また、入居待機者の事前面接を早期に行うなどして欠員の際には速やかに入所に繋げ、空籍期間の短縮を図る。
1. 看取り介護の定着
ご家族の中でも、お看取りに関する認知度が向上しており、嘱託医としても、平穏死を中心とした終末期までの安定したサービス提供を実現する為、施設介護との協力体制に関して惜しまず取り組んでいる。
24時間対応で嘱託医と施設看護師、及び生活支援課と連絡体制を構築し、ご本人は勿論、ご家族がしっかりと最期まで向き合える環境を目指し提供している。
2. 基本サービス
(1) 介護サービス計画書(ケアプラン)
各セクション(介護支援専門員・介護職・看護職・管理栄養士・生活相談員)が参加して行う「サービス担当者会議」を通じて、身体状況・精神状況・嗜好・環境の変化なども考慮しながら、ご利用者1人1人にあったサービス計画の作成を行っている。ケアマネジャーが中心となり、各部署から直接ヒアリングを行うことで書面以上の情報を得て計画に反映することができた。
(2) 食事について
栄養ケア計画に基づき、ご利用者の身体状況に適した、食事環境や食事形態及び介助方法にて、安全かつご本人に適した食事が摂れるように援助していく。
また、ご利用者の皆様に、毎日喜んでもらえる食事の提供を行う為、ミールラウンドや嗜好調査、委員会会議を展開し前年度同様質向上に取り組んだ。
(3) 入浴について
ご利用者の皆様が、毎週2回の入浴ができるようにサービス提供。また、入浴形態も一般個浴・リフト浴・寝台浴で対応し、都度機能訓練指導員と共同して適切な入浴形態を検討した。また、引き続きシャンプーなどの備品に関しても適当であるか適宜、検討する。
(4) 排泄について
個人の排泄形態の変化を詳細に把握する為、尿測を各ユニットで開始、習慣づけることでご本人にとって心地よい生活のペースの実現へ近づいた。今後、在庫管理も継続しながら活動を継続することでより質の高いサービスの提供を進めていく。
(5) 健康管理に関し、以下のことを実施。
- 看護職員によるご利用者の健康状態の把握
- 医師の訪問診療による病気の早期治療・回復を図る
・内科・・・週1回
・歯科・・・週2回(月・木曜日)
・精神科・・月2回(第2・第4火曜日)
- 受診が必要な場合は、速やかに近隣の協力病院への受診の実施
- 施設内で年1回の健康診断の実施
- 施設内でインフルエンザ予防接種の実施
- 毎月の体重測定の実施
(6) 配薬について
ご利用者の薬は、看護職員の管理のもと、分包・配薬。事故に関してはチェックシートも活用し再発予防に努めた。
(7) 事故防止について
「事故防止対策委員会」を中心に、事故の事例を踏まえて、同じような事故が発生しないように事故防止に取り組む。また、年二回の研修等も行っていく。事故事例を検討することで、施設全体における原因分析の底上げを図った。
(8) 感染予防について
「感染・褥瘡予防対策委員会」を中心に感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のために以下のことを実施した。前年度と同様の内容を実施することで、より質を向上させていく試みを開始した。
① より有効に活用できるような「マニュアル」の見直し、更新をする。
② 介護職員その他の職員に対する定期的な研修の開催(年2回以上)。
③ 施設内の清潔清掃。
④ 感染症マニュアルに基づいて日常のケアが徹底されるようにする。特に、今年度は新型コロナウィルスを基準とした対策を遵守することで、インフルエンザやノロウィルスといった、毎年脅威となる感染症類を包括的な予防に努めた。
⑤ 感染症及び食中毒の早期発見が出来るように職員教育プログラムを作成し基礎教育に努めた。
⑥ 感染症や食中毒が発生した場合は、速やかにご家族や関係機関と連携をとって対応した。
⑦ 有事の際は医務室を中心に感染者の早期回復を図るとともに、他者への二次感染を防ぐようにする。また、新型コロナウィルス対応に関しては2月6日から3月9日にかけて発生した施設内感染の事例に基づき、BCP計画立案し緊急時の対応をより具体的に想定しシミュレーションを実施した。
⑧ 埼玉県新型コロナウイルス感染症対策優良施設の認証を取得する。
(9) 褥瘡予防について
「感染・褥瘡予防対策委員会」にて、褥瘡予防対策に関する基本的方針の周知について、研修を通じて実施。
- 職種間、職員間の強い連携の下に徹底した予防と対策を図る。
② 委員会は月1回開催し、具体的な予防法と対処を検討した。
③ 委員会は年1回以上の職員教育を実施する。職員には、研修を通して、専門職としての基礎知識を持って、予防に備えるよう実技を交えて講習を実施した。
④ 新規入居者、入居者のハイリスク者(自立度が低下している人)に対して、予防のための計画 表を作成し、計画表をもとに、日常介護で予防の実践を行い、それを評価して計画的な予防対策を講じる。
⑤ 褥瘡になってしまった入居者に対して、カンファレンスを行い、専用の書式を用意することで、各職種の役割を明確にし、可能な限り早期の完治に向けて、職員の協力の下に取り組んだ。
⑥ 委員会への医師の参加は難しいので、医療機関との協力体制を整え実施した。
処遇に関しては、別途、以下の通り提示。
○行事・レクリエーション等の取り組み
○介護支援専門員
○介護
○医務室(看護職員)
○栄養課
○生活相談員
〔年間行事・レクリエーション等〕
毎日のレクリエーションの実施と、毎月(原則)誕生日会の開催を実施する。新型コロナウィルスの影響下もあり、大規模な集団での活動は自粛し、ユニット間での活動に留めたが、結果としては、イベントの機会は前年度よりも増加し、下記の表のとおり取り組んだ。
4月 お花見
5月 母の日
6月 父の日
7月 七夕
8月 納涼祭
9月 敬老会
11月 文化祭
12月 クリスマス会
1月 初詣
2月 節分
3月 ひな祭り
〔介護支援専門員〕
・多職種からのアセスメントシートに加え、介護職員からは、直接ヒアリングを行うことでより詳細なアセスメントを実現した。
・ケアプランは様式の改定があり、課題分析の結果を明記するようになった。より詳細にご入居者個人の課題が明るみになり、チームケアとして取り組むべき内容が明確になった。
〔医務〕
・ここ一年は特に新型コロナウィルスの対策を重点的に行った。スタンダードプリコーションを徹底し、看護師自らが手本となることで感染対策をけん引し、啓蒙活動にも繋がったと言える。本年度中はインフルエンザ、ノロウィルスは感染者を出すことなく過ごすことができた。新型コロナウィルスは2ユニットで発生したが、他のユニットに伝播することなく、凡そ1ヶ月で収束に結び付けた。抗原検査キットの積極的な使用や、嘱託医との連携強化が成果に直結した。今後は実例を活かした現実的な対応を迅速に行い、水際対策をより明確に徹底していく。
〔機能訓練〕
・体位交換時のクッションを入れる向きや位置、移乗動作時の負荷の掛け方などをご入居者毎に個別検討を行い、結果を写真や絵図にまとめ作成・配布を行った。配布後も、個別対応などでユニットを訪れる際に実施状況の把握や必要に応じた指導・修正を実施し、任せきりにならないように継続的な取り組みとして対応した。24時間シートにも、積極的に記入を行い反映できるようにした。
〔栄養〕
・毎食、何れかのユニットに直接出向き介護職員や看護職員と協議することで、ご入居者のその時の体調に合わせた食形態の提供ができるようになってきた。また、栄養計画書に直接体重の変化など経過を記入することによって、健康状態の把握がよりできるようになった。
〔生活支援〕
・平均稼働率97%を目標にベッドコントロールを実施。全体的な稼働率の傾向としては、97%中~後半月と、95~6%前半の月と両極化した状態だった。6月と10月は特に入院者が多く95%台まで低下した。令和1年度の稼働率と比較すると、平均で2%向上しており、3,8,9,10,12月に関しては3%以上の向上が見られた。最終的には96.8%という結果だった。新型コロナウィルス感染が2ユニットで発生したが、重症化されたご入居者はおらず、収束に至った。非常時は勿論、平常時においても体調コントロールを行いながら、待機者への連絡をこまめに行い、素早く実態調査に繋げることで、長期間の空床発生が起きないように努力している。
〔総務〕
・新型コロナウィルスの蔓延により、停滞していた、特定技能受け入れに関して、再開の許可が得られたことで、新年度受け入れが現実となった。柔軟な受け入れ態勢を実現するため、行政手続きや言語理解などのサポートを行えるよう、準備した。物品在庫に関しては、満足度調査上でも明らかな改善が認められ、ユニットリーダーからの意見を聞き取り、過剰にならないよう在庫調整を継続した。施設内で発生した新型コロナウィルス感染に関しても、職員への手当や労務管理など、最善を尽くした。